Th 1 細胞はキラーT細胞の分化や働きを助けたり、マクロファージも活性化し、細菌やウィルスなどの異物を攻撃、破壊して感染を防ぎます。 またB細胞にIgG型抗体を産生させ、Ⅱ型アレルギーやⅢ型アレルギーをおこさせます(Ⅱ型アレルギーは免疫性溶血性貧血や重症筋無力症など、Ⅲ型アレルギーは血清病や糸球体腎炎などで、ここでは詳しく立ち入りません)。
Th2型免疫異常は、IL-4、IL-13、IL-31などの2型サイトカインを介して痒みをおこし、表皮角化細胞のフィラグリン産生を抑制して皮膚バリア機能を低下させるため、アトピー性皮膚炎病態の中心的な役割を果たしています。
そのため、Th 2 が増えればⅠ型のアレルギー(花粉症、気管支喘息、食物アレルギー、アトピーなど)を悪化させます。
Th 1 細胞とTh 2 細胞は、免疫全体のバランスをたもつために、それぞれ異なるサイトカインを出して、お互いに牽制しあっています。しかし、アレルギー疾患をもつ人はTh 2 がTh 1 よりも多くできてしまうのです。ちなみにTh 1 /Th 2 の正常値は8~12です。