13. 亜鉛:15mg~30mg/日

亜鉛は皮膚にとって非常に大切なミネラルです。多くのキーとなる酵素が生産されるには、亜鉛は不可欠で、前立腺に問題のある人や糖尿病患者さんにも必須です。こと皮膚に関してはコラーゲンの再生に重要な役割を果たします。
アトピーで傷ついた皮膚は、新しい皮膚に置き換わらなければいけません。またアトピーの人はヘルペスや水イボといったウイルス性の皮膚病にかかりやすのですが、 亜鉛はそういったウイルスに対する免疫力を強化してくれます。

また亜鉛はメタロチオネインというタンパク質を誘導し、それは重金属と結合し、特にカドミウムの毒性を軽減する作用があります。

亜鉛を摂取するときに一番問題となるのは、亜鉛だけを摂った場合、銅の相対的不足がおこることがあるということです。 したがって、亜鉛15に対し銅1の割合で、常に銅も補っておかねばなりません。
サプリメントを購入するとき、ラベルに注意して、銅がその割合で入っているものを探してください。亜鉛を処方してくれる病院はありますが、多くの場合、健康保険の適用外です。
しかし、インターネットで簡単に入手できますし、最近はコンビにでも売っています。安価ですので是非、補ってほしいミネラルです。
その際、Zinc Monomethionate か、Zinc Picolinateの形が吸収率が高いので、それらを選んでください(Zincは英語で亜鉛という意味です)。
ただ、亜鉛は長期にわたり摂りすぎると、副作用があらわれる可能性が否定できないので、慎重に摂ってください。
日に100mg以上も摂ると、皮膚がかえって乾燥する場合があります。たしかに、皮膚にとって非常に重要なミネラルなのですが、何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」なのです。 亜鉛を中心にしたアトピー治療は、かなりの慎重さを求められます。ただ、摂ればいいというようなものではないのです。
それと、肝炎を患った人や、肝炎ウイルスのキャリアーは摂らないほうが無難です。サプリメント処方を希望される人は、前もって、必ずその旨を医者に伝えておいて下さい。

亜鉛の血中の値は簡単に調べられますが、普通の会社の健診で、亜鉛の血中値は調べません。 しかし、ALP(アルカリフォスファターゼ)は頻繁に調べられています。もし、ALPが基準値より低ければ、亜鉛やマグネシウムの血中濃度が低いかもしれません。 2~3ヶ月サプリメントから亜鉛やマグネシウムを補給してください。

ここに書かれていることは、ドクター牧瀬が、延べ5万人以上の皮膚科領域の患者さんを、内科医の立場から診察した、つまり、多くの皮膚病は体の内部の問題が皮膚に現れたとみなして治療する根治方法です。
 しかし、ご自分の症状を正確に把握せず、ここに 書かれてあるサプリメントをとったり、勝手な治療法を行い、症状が悪化してもドクター牧瀬 はいっさい責任をとれません。

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