精神的ストレスほどアトピーを悪化させるものはありません。
食事内容もしっかり守り、今まで述べてきたサプリメントもとり、あとで述べる解毒も行い、非常に調子よくアトピーが治ってきたのに、受験をひかえたり、恋愛に破れたり、身内に不幸な出来事が起こったりしたときに、急に悪化することはよく経験します。
これはある程度、仕方がないのですが、それを何とかサプリメントで防ぎたいものです。モリンガ、腸溶性ラクトフェリン、ビタミンB群、ビタミン12などがすすめられのですが、そのほか代表的サプリメントを3種類書いておきます。
- クワンソウ
このサプリメントについては、クワンソウを参照してください。特に不眠が伴うような場合、非常に有効です。 - カヴァ
南太平洋のカヴァカヴァという植物の根を乾燥させた粉末です。大きな薬局ではどこでも売られています。ゆめゆめ副作用の多い精神安定剤などは使わないことです。
昔ぼくは精神病院でアルバイトをしていたとき、そこにある精神安定剤のたぐいを、いくつか試したことがあります。自分に人体実験したのです。
どれもこれも、あとからかえって変な気分になり、おかしくなりました。 日常生活からくるストレスごときものには使用しないほうが賢明です。
ただし、肝障害がある人や肝臓の弱い人や、酒を毎日飲む人はカヴァは摂らないほうがいいでしょう。また、一ヶ月以上、毎日連続して摂ることもやめてください。
- セントジョーンズ・ワート(西洋オトギリ草、あるいは、聖ヨハネ草)
ストレスとは多少ニュアンスが異なるのですが、気分の落ち込み、あるいはふさぎ、デプレッションという状態があります。
これも人間から活力を奪い、病気に対する抵抗力を奪います。ストレスと重複していることもしばしばあります。 特にひどいアトピーで、将来に何の希望も見えそうにないときに、こういう状態に落ち込みます。
精神的ケアが非常に必要な患者さんです。ケアとなるような指導をしてくれと自ら頼む若い患者さんもいます。しかし下手なカウンセラーにあうと、とんでもない結果になるかもしれません。そこで気分を明るくするセントジョーンズ・ワートです。
どこの薬局でも見つけられます。ふさいだ気分を高めてくれます。 しかも、その高めかたが、いわゆる「興奮」という状態でなく、ごく自然にやわらかく何となく全身に力が満ちてくるような高めかたなのです。 効果が感じられるまで4週間ほど服用しなければいけません。
副作用はありませんが、セントジョーンズ・ワートには、人体を光に対して敏感にならせることがときとしてありますので、服用後の日光浴などは避けたほうがいいでしょう。
また、このセントジョーンズ・ワートを摂るときには、抗てんかん薬、強心剤(ジゴキシン)、気管支拡張剤(テオフィリン)、血液凝固阻止剤(ワーファリン)、 免疫抑制剤(シクロスポリン)、などとの飲み合わせに注意してください。
こういう薬を摂られているときは、必ず医師か薬剤師と相談してから、セントジョーンズ・ワートを使用するかしないか決めてください。