環境も非常に大切な因子で、住む場所によってずいぶんとアトピーの出方が違ってきます。ただ自由に選べないのです。環境汚染のないところに住めといわれても、学校、職場、あるいは仕事、子供の教育と、たいていの人はそう簡単に身動きできません。

しかし特に若い人で身軽に転地できる人は、とにかくできるだけ環境汚染のないところに就職すべく、就職先を真剣に考えることです。思い切って海外に就職してもいいでしょう。

ぼくの知る限りでは、特にアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、ブラジル、エジプトあたりはアトピーにいいようです。そういうところに住んでいて、日本に帰国すると、急に悪化したという患者さんはけっこうおられます。

ヨーロッパやロシアでは、日本とどっこいどっこいのようです。ベトナム、ミャンマー(ビルマ)では悪化したという患者さんがいました。したがって、ぼくは、特に学生さんには語学の一つや二つを身につけるためにも、1、2年、どっかへ行ってこいと指導します。

意外と外国に行くと、ものの見事にアトピーがよくなることがしばしばあるからです。もうすっかり国際化時代です。狭い国土でアトピーと共に一生終えるなんて実にバカげています。そういう方向にも目を向けたらいかがでしょうか。

しかし、この極端な転地療法は一種の賭でもあります。うまくいくと、非常に改善されますが(ほぼ完治という状態にさえなることがあります)、悪くいくともっとひどくなる可能性もあるのです。

そういう場合その賭を最高に率のいい賭にするために、特に男性の場合、リュック背負って世界一周しながら自分の体に最も適した地域を探して、それから本格的にその地域での就職の可能性を求めたらいいでしょう。

今、国内を旅行するより、国外を旅行したほうがずっと安上がりです。女性であれば、向こうで素敵な男性を見つけて結婚すれば、就職のことも気にしなくてすみますからもっと楽かもしれません。

非常に多くの若いアトピー患者さんは、目前のアトピーという疾患にあまりにも囚われすぎて、もうアトピー以外のことしか考えられない状態になっています。それはいたしかたのないことかもしれませんが、人生には無限の可能性があるということをすっかり忘れてしまっています。

それでも、先生、海外に行く金がないと反論する患者さんがいますが、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアではワーキングホリデーという制度ガあります。要は意志の問題です。

そして、アトピーが治ってから海外に出ようという考えは捨てなければいけません。そうでなければ、一生、転地できなくなってしまいます。治すために海外に出るのです。

ここに書かれていることは、ドクター牧瀬が、延べ5万人以上の皮膚科領域の患者さんを、内科医の立場から診察した、つまり、多くの皮膚病は体の内部の問題が皮膚に現れたとみなして治療する根治方法です。
 しかし、ご自分の症状を正確に把握せず、ここに 書かれてあるサプリメントをとったり、勝手な治療法を行い、症状が悪化してもドクター牧瀬 はいっさい責任をとれません。

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