ナンテンなどと同じ種類の科(メギ科)に属する落葉多年草で日本でも自生しています。茎葉を刈り取って天日干しにしたものは「淫羊藿」という生薬で精力剤として有名です。(藿とは、豆の若葉を表します)。
中国の薬草学の大家である李時珍が書いた『本草綱目』には、「西川(せいせん、地名)に淫羊(発情した羊)あり、この藿(かく)を食べて、一日百編交合す(100回も交尾した)」という記載があります。
イカリソウの葉や茎にはイカリインというフラボノイド配糖体と、微量のマグノフィリンというアルカロイドなどが含まれており、これらが精力剤としての作用を示すものと考えられています。
特にイカリインには、NO(一酸化窒素) の上昇、ホスホジエステラーゼ (PDE -5)の阻害作用があります。
NOが海綿体細胞に浸透 → 可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化 → サイクリックcGMPが産生される → 細胞内Ca濃度低下 → 海綿体平滑筋が弛緩 → 動脈血が海綿体洞に流入 → 勃起