フコキサンチンをKKAyマウスの餌に混ぜ、4週間投与した結果です。上図からおわかりのように、血糖値、血中インスリン、およびレプチン濃度がものの見事に低下しています。レプチンの濃度が低下しているのは、白色脂肪細胞の減少によるものと考えられます。
以上の他にも、フコキサンチンは抗癌作用、血管新生阻止作用、コラーゲン産生促進作用、コラーゲナーゼ阻害作用、ヒアルロニダーゼ阻害作用、エラスターゼ阻害作用、チロシナーゼ阻害作用、抗ニキビ作用など、さまざまな効果も認められています。
そのうち、ヒアルロニダーゼ阻害作用の例をあげておきます。ヒアルロニダーゼはヒアルロン酸を分解する酵素です。ヒアルロン酸はN-アセチルグルコサミンとグルクロン酸という二つの糖が交互に結合したゼリー状の物質で、皮膚、目、関節などに広範囲に存在します。そこで、さまざまな役目を行っていますが、こと皮膚に関しては、水分の保持です。
また、メラニン色素を取り除き、皮膚の深くまで栄養分を行き渡らせる作用もあります。 真皮にヒアルロン酸は多く含まれており、コラーゲンやエラスチンといったタンパク質とともに、肌のみずみずしさと弾力性をたもちます。