さらに、膀胱・前立腺の働きにも密接に関与しているのです。膀胱の容量を用量依存的に増やし、夜間の尿生産量を少なくするため、夜間頻尿を軽減させます。
メラトニンは6~7才をピークとして、以後年令とともに毎年2%ずつ少なくなっていきます。したがって30代の半ばで、ほぼ半分ほどの生産量になってしまいます。
メラトニンは製品によって、1錠が0.75mg, 1mg, 2.5mg, 3mg, 5mg, 10mg, 20mgと7種類ほどあります。また、リキッドタイプや、他のサプリメントとの合剤もあります。普通、私が処方するのは、1錠が1mgのメラトニンです。なぜなら、症状に応じて、簡単に増減できるからです。朝まで尿意に悩まされずに眠ることができる量は個人差があります。まず、1錠、就寝前に服用してください。それで不十分だと感じられた場合、1錠ずつ増やしてください。
前立腺肥大そのものが縮小していくと、メラトニンは自然と必要でなくなります。しかし、若返りのホルモンとして、毎晩0.5 ~1mgお摂りになってもかまいません。0.5mgの場合、1mgのメラトニンのカプセルを外して粉末を取り出し、その半分を摂るようにしてください。
メラトニンの化学名はN-acetyl-5-methoxytryptamine(N-アセチル-5-メトキシトリプタミン)です。アメリカのサプリメントでメラトニンという言葉を使わず、この長ったらしい化学名を使って、さも新しい物質であるかのように宣伝しているのを見かけたことがあります。注意してください。詐欺ではありませんが、詐欺に近い商法です。しかも、医者がそういう書き方をして、自分のサプリメントを売ろうとしているのには驚きました。