これをレニン‐アンギオテンシン‐アルドステロン系(RAAS)と呼びます。ACE阻害薬(アンギオテンシン変換酵素阻害薬:カプトリル、レニベース、セタブリル、アデカット、インヒベース、コバシル、コナン、タナトリルなど)、ARB(アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬:ブロプレス、ディオバン、オルメテックなど)の二つの降圧剤は、このRAASに作用し、降圧作用を示すのです。
さらに、アンギオテンシンⅡから、アミノペプチダーゼの作用によってアンギオテンシンⅢが生成され、それは、脳下垂体後葉からのバソプレッシンというホルモンの分泌を促進させます。このホルモンは、水分の再吸収を促進、血管収縮作用によって、血圧を上昇させます。
以上、説明が長くなり、少し専門的になってしまいましたが、要するに、内臓脂肪が増えれば増えるほど、アンギオテンシノーゲンが多く生成され、上記のメカニズムによって、血圧が上昇するということです。つまり、肥満が高血圧を招く一つの理由が、このRAASの賦活なのです。
そこで、特に内臓脂肪を減らすことが、降圧に必要となってきます。それにはアディポネクチンという一種の善玉ホルモンを増やすことが非常に役にたちます。このホルモンは脂肪細胞から分泌されて、ミトコンドリアを活性化し、特に内臓脂肪を減らしてくれます。
また、アディポネクチンそれ自体に血管の弾力性維持作用もあります。高血圧と診断された人の多くは、アディポネクチンの血中濃度は低いということです。
ところが、アディポネクチンそのもののサプリメントは、今のところ存在しません。しかし、それを増やしてくれる植物が日本にはあるのです。それがアシタバです。
この植物は日本特有の植物で、数百年の昔から伊豆諸島で食用とされてきたもので、現在でもそこの島々ではさかんに食べられています。その樹液には、特にキサントアンゲロールと4-ヒドロキシデリシンの二つのフラボノイド成分(カルコン)が多く含まれており、それらはアディポネクチンを増やしてくれるのです。
詳しくは、「幸せの脂肪燃焼作用」、「幸せの痩身法」をお読みください。